【メダカビオトープ】これってタニシ?自然と発生する小さな貝(スネール)

ビオトープ

タニシとよく間違えられている巻き貝が、スネール(snail)です。

スネールという貝がいるわけでなく、水草などに混じって、いつの間にやら水槽や睡蓮鉢に入ってくる小さな貝たちをまとめてスネールと呼んでいます。

彼らは時々、タニシと混同されますが、別の巻き貝。
その違いを見ていきましょう。

スネールって?

スネール snail を辞書で引くと、「カタツムリ、巻き貝、(貝のような)のろま」などの意味が出てきます。

アクアリウム界隈では、飼育者が水槽へと自発的に入れたわけではないのに勝手に増えてくる小さな貝たちが、スネールと呼ばれて嫌われる。

嫌われる理由は、大量に増えることで美観を損なうからです。

一般的にスネールというと、モノアラガイサカマキガイを指すことが多いです。

上の写真では、右側にいる大きな巻き貝がヒメタニシ。
その周りにいる3匹の小さな巻き貝がスネールです。

ヒメタニシの稚貝と並べてみると、こんな感じ。
スネールは細長く、ヒメタニシはずんぐりしていますね。

形状

スネールの代表格、モノアラガイは茶色い殻をしていることが多く、その殻は透明感があって薄いです。
少し力を入れて摘まめば、割れてしまう。

タニシはもっと殻に厚みがあります。

体長は、モノアラガイが10mmほど。ヒメタニシは35mmほどと大きいです。

サカマキガイはモノアラガイとそっくりの外見で、殻の巻き方が珍しい左巻きだからサカマキガイ。

再びヒメタニシ稚貝と並べた写真ですが、白い殻と焦げ茶の2つがサカマキガイでしょうか。一番大きな薄茶はモノアラガイだと思う。

繁殖方法

スネールは卵によって繁殖します(卵生)。

マツモやウィローモスといった水草や、飼育容器の壁などに、透明なゼリーのようなものに包まれた卵を産み付ける。

弾力性があり、ちょっと摘まんだくらいでは潰れたりしません。
この卵が大量に付着していると、なんとも落ち着かない気持ちにさせられます。
水草はまだしも、水槽のガラス面だときついでしょう。

2~3週間で孵化する模様。

一方でタニシは卵を体内で孵化させ、稚貝を産みますので(卵胎生)、卵を産み付ける時点でタニシではなくスネールです

害はあるの?

食害のような害はありません

むしろ、メダカが食べ残した餌やフン、生体の死骸を食べてくれる(デトリタス食)ので、飼育容器の環境を改善してくれる点でメリットになる。

それでも嫌われているのは、いつの間にやら飼育容器に入り込み、大量に繁殖するからです。
睡蓮鉢でのメダカビオトープだとそんなに目立ちませんが、水槽だと卵を含めてやたらと存在感を出すので、駆除対象となります。

水が酸性側だとあまり増えない

雌雄同体(一つの個体が、♂にも♀にもなる)で、2匹いれば繁殖を開始するスネール。

しかし、わが家の睡蓮鉢ではさほど大量に繁殖する様子はありません。
ゼリー状の卵は見かけますから、どこかで消えていることになる。

その理由として考えられるのは、スネールが増えない睡蓮鉢の水が酸性寄りだからです。

巻き貝の殻の主成分は炭酸カルシウムなので、酸性だとその炭酸カルシウムが溶け出すらしく。
赤玉土でメダカを飼育していると、水は酸性側に傾いていきますから、睡蓮鉢によってはスネールをあまり見かけないのでしょう。

水質がアルカリ性に傾いていると、スネールはよく増えるようです。

 

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