【メダカビオトープ】丈夫な日本メダカはこんな魚 ― 知ってると役立つ飼育知識

ビオトープ

最近、メダカ飼育が人気です。
僕の周りにもメダカを飼っている人はたくさんいて、「えっ、あなたも」という事がしばしばあります。

その人気の理由は、かわいらしさと同時に、丈夫で飼いやすく繁殖もしやすいからでしょう。

でもメダカを飼っている身近な人たちとメダカトークをしてみて感じるのは、さほどメダカという魚のことや適した飼育環境について知らないということ。

メダカは丈夫な魚ですが、特徴などを知っている方がより元気に飼育できますので、まとめてみました。

古くから日本に住んでいる

日本では江戸時代から観賞魚として親しまれてきたらしく、近年の農地改良によって用水路がコンクリートで固められてしまうまでは、そのあたりの小川に普通に見られたそうです。

童謡『めだかの学校』に歌われるくらいですから、日本人の生活に馴染みが深い。

つまり、日本の気候に適応しており、水温や水質などさほど気にすることなく飼うことができます

水道水をバケツなどに汲み置きし、消毒用の塩素が消えてから飼育水にすれば良いです。

流れの緩やかなところに住む

メダカが生息するのは、流れの緩やかな小川や用水路、田んぼなどです。速い流れは好みません。

瞬発力は高いのですが、持続力が弱いんですね。
じっと休んでいられる環境がメダカには必要です。

コンクリートで固められ、雑草も抜かれてしまう用水路では水が淀むことなく一直線に速く流れるため、メダカたちは暮らせない。

睡蓮鉢や水槽のような流れのない器はメダカの好む環境で、あえて水流を作る必要はありません。

幅広い温度で生きられる

メダカは古来、日本の気候風土のなかで生きてきました。水面が凍ってしまう冬も、うだるような夏も、この列島で生きてきた。

だいたい2℃~38℃くらいの温度耐性があるようです。
なのでヒーターを使うことなく屋外で冬を越すこともできます。

ただし2℃や38℃でも快適に暮らせるわけではなく、水温が低いと活動が低下しますし、高すぎると食欲が落ちる。

冬は少しでも暖かい場所に容器を移動させたり、夏はヨシズなどで日陰を作るなどの配慮をしてあげましょう。

水温の急激な変化には弱いので(最悪の場合は死亡)、別の容器に移す際は水合わせが必要です。

寿命は3~4年

自然界でのメダカの寿命は、1年数ヶ月ほどだそうです。
しかし飼育環境においては2~4年は生きているように思います。長ければ5年ほども生きるとか。

次々に死んでしまう場合は、水や飼い方に問題があるので対策を取りましょう。

  • 春:活動開始、産卵のための身体作り
  • 夏:活発に動き、産卵も盛ん
  • 秋:産卵が止まり、冬越しの準備
  • 冬:活動停止、冬眠状態に

胃はない

メダカは雑食性で、ミジンコやボウフラのような小さな生き物から植物性プランクトンまで口に入るものならたいてい食べます。

稚魚も食べます。

歯は口ではなく、喉にあるらしく。喉で噛み小さくされた後は食道を通って腸へ送られます。胃はないんですね。

つまり、メダカは食いだめができない
餌は一度にたくさん与えるのではなく、少しずつ何度かに分けて与えるのが良いです。

また、消化は水温と関係が深く、低いときは時間が長く必要になります。
秋から冬にかけて水温が下がると消化不良になりやすいので、餌は控えめにしましょう
(屋内飼育で水温が低くなければいつもどおりでOK)

産卵は春から夏にかけて

メダカは変温動物なので、秋から冬になって水温が下がると活動は低下。水底でじっとしてエネルギーを節約してしのぎ、春を迎えて暖かくなると活発に動き出します。

水温が20℃あたりになると、産卵を開始です。
より盛んになるのは、23℃~25℃あたり。

オスとメスが揃っていれば、毎日おなかに卵をぶら下げたメスを見かけることになるでしょう。
繁殖はとても容易です。

日光が好き

メダカは極端な話、コップくらいの水の入った容器があれば生きていけます。
ただし、飼育の難易度はとても高くなります。
初心者ほど、大きめの器を使い、屋外で飼うのが良いんじゃないかと思います。

小川や田んぼで生きてきたメダカは、屋外で飼う方が健康で長生きします。活発に動き、体色も良くなる。日光がメダカの体調を整えるからです。

屋外で水生植物を植えた容器で飼うことによって、水質も浄化されて安定します。
真夏の水温上昇を考えれば、午前中だけ日光が当たる屋外が理想的です。

 

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