【メダカビオトープ】大型水鉢の穴を埋めてビオトープを立ち上げる:後編

穴の開いた水鉢を補修し、メダカ用のミニビオトープを作っていきます。

新しくメダカビオトープを立ち上げる際、重要になるのは水作りです。メダカは比較的丈夫な魚ですが、水道水を器に入れただけでは健康に暮らすには辛い。

メダカが元気に生きていくためには、フンや食べ残しから発生するアンモニア(毒性高い)を分解するバクテリアが必要なのです。

メダカをすぐに死なせてしまう人は、この水ができてないことが多い。水を濾過してくれるバクテリアが住みやすい環境を、まずは用意していきます。

凹凸のある赤玉土

準備するのは、赤玉土です。

赤玉土を使う理由は、凹凸があるのでバクテリアの住み家になりやすいこと。
飼育容器内で濾過のサイクルができることで、水換えが不要のメンテナンスしやすい環境となります。

赤玉土は1年ほどで粒がなくなるともいわれていますが、うちの睡蓮鉢では1年経ってもまだまだ粒々しています。
そもそも立ち上げ後は土を触ることがないので、粒がつぶれる場面が考えにくいです。

粒の大きさは、水草が植えやすいのは小粒です。中粒だと根が押さえにくく、浮き上がってきてしまいます。

赤玉土をたっぷり入れる

まず、飼育容器に赤玉土を入れていきます。

いずれ訪れる冬越しのために、水深が10cm以上になる箇所を作りたいので、容器の7~8割まで土を入れていきます。
この大型水鉢はおよそ60リットルくらいだと思うので、50リットルの土を使うとして、14リットルの赤玉土を3袋半といったところです。

土を厚く敷くと、そこで腐敗が進んでメタンガスなどが発生する説、これって本当でしょうか。とりあえずは気にせず、どんと厚く敷きます。
赤玉土の熱湯消毒も不要だと思う。というか、多すぎて無理。洗うこともしない。排水溝が詰まります。

良いところまで土を入れたら、水を張っていきます。
土を掘りかえさないように、木の板とかボウルとかで水を受けるといいです。今回は植木鉢の下に置くお皿を使いました。

水が入ったら、今日できることは終わり。土が舞い上がって茶色くなっている水も、数時間すれば粒子が沈んで澄んできます。

写真では、水面に壁が写っているので茶色く見えますが、実際はそうでもなかったです。

翌日朝の様子です。
土の粒子が沈み、とても澄み渡りました。

バクテリアの増加を待つ

そしてこのまま、最低でも1週間は待ちます。できれば2週間。さらに頑張って1ヶ月
早くメダカを入れたいけれども、フンや食べ残しから発生し毒となるアンモニアを分解するバクテリア、これが育ってくるまでは、メダカを死なせてしまう危険性が高いです。
たとえ澄んでいても、魚たちには過酷な水。
じっと我慢です。

バクテリアの増加を助け、メダカ導入を少し早めてくれるパイロットフィッシュという存在もあります。
おすすめはこのパイロットフィッシュを1週間ほどしたら入れてみることかな。

【メダカビオトープ】立ち上げ時に活躍するパイロットフィッシュという存在

既成のメダカビオトープから土や植物を少し移植することでも、バクテリアの増殖に役立つでしょう。

パイロットフィッシュを入れ、エサを与え、バクテリアが増えるまでの期間は水の毒性が高まる危険性があるので、数日に1度、1/3ほどの水を入れ換えます。水換えをするのは基本このときくらいです。

こうして1ヶ月ほどが経過すれば、濾過バクテリアが定着したメダカに優しい環境ができていることでしょう。

この水鉢は建物の東側に設置してあるので、夏場も午前中しか日光が当たりません。上にはモミジの枝が張っているので、水温上昇を抑えられ、メダカたちは過ごしやすいんじゃないかな。
どんな水草を植えていこうか。楽しみです。

【メダカビオトープ】立ち上げ時に活躍するパイロットフィッシュという存在

メダカビオトープや水槽など、魚を飼育する容器を立ち上げる時に重要になるのが“パイロットフィッシュ”です。

パイロット(水先案内人)フィッシュって何か?
ここではその役割を見てみましょう。

濾過バクテリアを増やし、飼育に適した水にする役割

パイロットフィッシュという名前の魚がいるわけでなく、新しく立ち上げた水槽などにバクテリア(微生物)を増やし、魚の住みやすい環境へと導く魚をそのように呼びます。

バクテリアを増やす魚とはどういうことか。

立ち上げたばかりの水にはまだ濾過バクテリアが住んでおらず、魚の飼育には適さない水です。

バクテリアはメダカなどが出すフンやエサの食べ残しから発生する猛毒のアンモニアを(比較的)無害な物質に変える働きをしてくれる。

なのでバクテリアが十分増える前にたくさんの魚を入れてしまうと、危険なアンモニアが水中に満ち、魚が大量死する結果を招いてしまいます。

そこでまず飼育容器に数匹のパイロットフィッシュを入れ、濾過バクテリアの繁殖を促すわけです。

  • 立ち上げたばかりの飼育水には、濾過バクテリアがいない
  • バクテリアのいない水にいきなり魚を多く入れると、有害物質が溜まり、急激に水質が悪化して死んでしまう
  • まずパイロットフィッシュを入れ、水をきれいにするバクテリアの繁殖を促す

パイロットフィッシュで何故バクテリアが増えるのか

バクテリアは空気中を漂っていたりして、水槽に水を入れていると自然に発生します。
そしてバクテリアと一言でいっても、彼らにはいくつかの種類があります。

  • 強毒性のアンモニアを『亜硝酸』という毒性のいくぶん弱い物質へと変えてくれるもの
  • 亜硝酸を『硝酸塩』というもっと毒性の弱い物質に変えてくれるもの

複数のバクテリアが関係し合い、水質の悪化を防ぐわけです。生物濾過については、よければこちらも参考にしてください。

【メダカビオトープ】メダカが元気で暮らせる水を準備する

ポイントは、アンモニアを分解するバクテリアが増えるためには、まずアンモニアが必要になることです。
その後、発生した亜硝酸を食料にして、亜硝酸を硝酸鉛に分解するバクテリアが増えます。

でも濾過バクテリアは少しずつしか増えていかないので、いきなり魚をたくさん入れると危険。アンモニアや亜硝酸を分解しきれず、水質が悪化してしまいます。

(メダカなどをもらったので水槽を用意したけれど、ばたばたと連続して死なせるのはこういう理由)

そこでまずバクテリアのエサとなるアンモニアを発生させるパイロットフィッシュを少数だけ飼い、魚が暮らしやすい環境になるよう促していくわけです。

アンモニアが出ればいいのなら、魚のいない水にエサを少量投入することでも発生源になりますが・・・ 量などの案配が難しそう。生体を入れる方がスムーズに移行できると思います。

“パイロット”の条件

バクテリアの少ない、タフな環境でパイロットフィッシュが生きていることで、その水が危険な状態にはないことの指標にもなります。

なのでパイロットフィッシュには「丈夫であること」と「安価であること」が求められ、どうせメダカを飼うのだから、丈夫で安価なメダカにパイロットフィッシュになってもらって適した水を作ろう!という考え方です。

飼育容器の大きさにもよりますが、自分の場合は3匹くらいで様子を見ていきます。

大型の睡蓮鉢を立ち上げた際は、水量が100リットルと多かったので、いきなり10匹ほど入れましたが全員無事でした。

チャームの大型睡蓮鉢 凜 でビオトープを立ち上げる

パイロット「フィッシュ」といっても魚である必要はなく、アンモニアを発生させる生体ならOK。
ヌマエビやタニシがたくさんいる場合は、彼らにまず乗り込んでもらうのも良いでしょう。

【メダカビオトープ】大型水鉢の穴を埋めてビオトープを立ち上げる:前編

穴の開いた水鉢を補修し、メダカビオトープとして立ち上げていきます。まずは穴埋めです。

写真は知り合いの方からいただいた、大型の水鉢です。直径は66cmで、内径も62cmほど。直径42cmほどの睡蓮鉢でもそれなりの大きさですから、60cmを超えるLLサイズは迫力が違います。

これにメダカビオトープを作れば、さぞ映えることでしょう。ただ残念なことに、この水鉢には、以前の所有者さんが空けた穴が開いています。

エアレーションなどのために開けられたようですが、メダカビオトープでは不要なので塞がなければなりません。

穴埋めに使ったもの

穴埋めにはいろいろな方法があります。今回僕が使用したのは発泡スチロール、そして水際の防水シーリング補修剤『バスボンドQ』です。

補修剤にはいくつかの種類が発売されていますが(バスコークなど)、用いるのは「防カビ剤不使用」タイプ。
こちらの商品は用途に「飼育用水槽」と書いてあるので安心して使えます。

穴を埋めていく

穴埋めの手順は、インターネット上の情報を集めて自分なりにやったのもにつき、参考程度にしてください。

まず穴の大きさにちょうど合うよう、発泡スチロールを削り、埋め込みました。

この発泡スチロールは防水シーリング材を塗るための土台なので、なんとなくで良いと思います。良い具合の大きさに削って入れば、その上にバスボンドを塗っていきます。

僕は心配性なので、念のために二度塗りをしました。15分ほどすると表面が乾くので、塗りが足りなさそうなところに厚塗り。

外側は、そんなに丁寧にしてません。
こちら側まで水が沁みだしてくるということは、内側に隙間があってアウトってことなので、外はそれなりでいいんじゃないでしょうか。たぶん。

全体的に塗り終わったら、硬化するまで1~2日放置です。

水を入れて、アクを抜く

1~2日経ち、シーリング剤が硬化すれば(とはいってもシリコンなので弾力がある)、水を張って様子を見ます。

沁みだしていないので、成功したようです。

説明書きによると、ここからアクを抜くために2~3回の水換えをするのだとか。器が大きく、穴も少し上にあるだけに、これは大変そうです。

これらが完了すれば、いよいよメダカビオトープの立ち上げとなります。
どんな水景にしようか、わくわく。
まずは赤玉土を買って準備しておかねば。

後半へ続く(近日公開)

【メダカビオトープ】メダカが元気で暮らせる水を準備する

小さくてかわいく、人気のメダカ。
日本に昔から暮らしていたことで気候風土にも合っており、様々な環境にも適応してくれることから、丈夫で飼いやすい魚です。

しかしメダカが元気に長生きするためには、覚えておくべき点が幾つかあります。

特に重要なのは、メダカにとって命といえる飼育水。この水を良い状態に保つことが、メダカが健康に暮らすためのカギになります。

飼育水は水道水でOK

メダカを飼育するための水は、ふつうの水道水でかまいません。

日本の水道水は殺菌がされているので、メダカを飼うのに向いている。ただし殺菌のためにメダカにとって有害な塩素(カルキ)が含まれていますから、これを取り除くために「汲み置き」をしましょう。

僕は屋外のバケツやジョウロに汲み、少なくとも1日おいてから使うようにしています。2~3日おくとより安心です。

急ぎの場合は、市販の塩素中和剤を用いることで、すぐに利用できるようになります。

夏も冬も飼育水は自然に減っていきますので、足し水のためにも、常にバケツに水を汲み置きしておくのが良いです。

(※汲み置きする水にボウフラが出た場合は、メダカの新鮮なエサになります^^)

バクテリアがいることで長生き

水道水を数日汲み置きすることで、メダカが生きていける水はとりあえず作れます。

しかしそれだけでは、メダカが元気に長生きする水にはなっていません。
メダカのフンやエサの食べ残しを分解・浄化してくれるバクテリアが、まだ水中にいないからです。

メダカのフンや食べ残しは、水底に溜まっていきます。尿に含まれるアンモニアも、生物には有害です。

これら水質を悪化させる有機物を、水草の栄養分になる硝酸塩へと分解してくれるのが微生物のバクテリア。
メダカがすぐに死んでしまうという方は、このバクテリアの繁殖が上手くいっていないのだと思います。

バクテリアがいるといないとでは、メダカ飼育の難しさは全然違ってきます

飼育水を一気に全部換えたりしてしまうと、せっかくのバクテリアも一緒にいなくなってしまうので、水換えの際は1/3くらいずつするようにしましょう。

底床のおすすめは赤玉土

バクテリアを繁殖させるためには、凹凸のある底床(底土、底砂)を用います。おすすめは赤玉土です。

大きな容器にたっぷりと水を入れ、赤玉土も多く入れた方が水質は安定し、手入れが少ないのにメダカが元気な水となります

バクテリアが十分に繁殖するためには1週間ほど必要ですので、メダカを連れてくる前に準備をしておきましょう。

大型睡蓮鉢に大目の赤玉土を入れてメダカを飼う、これは Aquacat さんの受け売りなのですが、たしかにそういう飼い方のメダカたちは元気に暮らしています。

チャームの大型睡蓮鉢 凜 でビオトープを立ち上げる

大きな容器を使ってメダカを飼育したい、大きな睡蓮鉢ビオトープを作ってみたいと思っていた僕が見つけたのが、チャームさんが販売している「凜 RIN」でした。

これが大正解だったので、ビオトープ立ち上げまでを紹介します。

FRP製 大型睡蓮鉢

「凜 RIN」はFRP(Fiber Rainforced Plastics 繊維強化プラスティック)という、ユニットバスなどに利用されている素材を使用した睡蓮鉢です。
その特徴は
・軽量
・高強度
である点。
大きいのですが、その見かけにかかわらず女性でも一人で持ち運べます。重いと配達してもらってから設置までが大変なので、この軽さはポイントが高いです。

FRPはさらに腐食しにくく、保温性も良い(Wikipediaより)らしいので、メダカの屋外飼育に向いてますよね。

チャームさんではS、M、Lの3サイズ×4色から選ぶことが可能(欠品中が多いので、見つけた時は押さえちゃうのがいいです)。
壁際や角に設置しやすくて容量の大きな角型もあります。

僕は「角型・ベージュ・M」を購入しました。

用意するもの

睡蓮鉢ビオトープの立ち上げに、今回は以下の4つを用意しました。

  • 飼育容器
  • 赤玉土
  • 植物

「凜」の角型 Mサイズは容量(約)100L。
7~8割は土を入れたいので、赤玉土は14Lを6袋を準備しました。
実際に使ったのは5袋でした。

土と水を入れる

設置する場所を決め、土と水を入れていきます。
一度水を入れると重くて動かせないので、場所選びは慎重に^^

赤玉土は中粒を下に、小粒を上に入れていきます。
植物を直植えするので、植えやすいように小粒を上にします。
土が多いし、水洗いはしません。
すぐに澄んできますしね。

今回は向かって左の奥を土手にしました。
湿った土手があることで異なった性質の植物を植えられ、異なる環境構造、異なる生物のすみわけができます。

あとは単純に、好みなので^^

もし大雨で水が溢れててしまう場合は、この土手部分から溢れるよう、少し低く調整しています。そうすることでメダカが流れ出なくなります。

土が入ったら、次は水を入れていきます。
土を掘り返さないよう、ボウルなどで噴出口を受けます。

なにせ100Lなので、時間もかかります^^
たっぷり入りました。

次は、石のレイアウトです。
河原で雰囲気の気に入った石をもらってくるといいでしょう(川によっては、採取が禁止されている場合あり)。
渓流まで足を伸ばせば、ごつごつしたり苔の付いた石が手に入ります。

とりあえず、こんな感じ。
しっくりしたレイアウトになるまで、何度も修正をしていきます。

続いて、植物を植えましょう。

なんとなくしっくりこない…
右の石がとんがりすぎているので、翌日、置く向きを変更し、土手もほしいので赤玉土を追加して盛ってみました。石も追加です。

良い感じになってきました。

植えている植物は、ホームセンターの売れ残りを特価にしてもらったものや、田んぼで採取したもの、そしてそこらへんの空き地に生えていた雑草(笑)などです。

エノコログサ(猫じゃらし)は湿った土でも頑張ってくれるカワイイヤツです。

あとは
メダカが元気に暮らせる水になるよう、微生物・バクテリアが増えるまで1週間ほどこのまま放置。
すでに睡蓮鉢ビオトープなどがある場合は、そこの水や草を使うことで微生物たちが早く増えてくれるでしょう。

水ができるのを待っている間に、土手の空きスペースに植える雑草を、田んぼの畦で探してこようと思います。