【メダカビオトープ】稚魚育成の第2段階:体格差が出てきた稚魚を分けることで成長促進

ビオトープ

卵から生まれた稚魚を1cm強の幼魚に育てる、メダカ飼育で最高難度のミッションがこれです。
卵から孵すのは、放置していれば良いので楽勝。
グリーンウォーターがあれば、それなりに大きくもなります。

しかし生存率を上げようと思うとひと手間が必要で、稚魚たちをそのまま同じ容器で飼い続けていると、少なからぬ数の子たちが死んでしまう事案が発生しやすいんですよね。

順調だと思っていたら、突然「その時」がやってくる。
気が付けば、あれよあれよと数が減り、慌てて対処しても残り数匹・・・というような悲劇が起こってしまいます。

稚魚の主な死因は「餓死」「水質悪化」ですが、「大きな子たちからのストレス」も考慮すべき原因になるようです。
これは飼育容器を複数用意することで、解決できる
稚魚の成長を早めるうえでも有効な方法です。

成育状態に差が生じる

産卵シーズン(5月~9月)のメダカは毎日卵を産みます。
生まれてくる赤ちゃんメダカ(針子)は、そのままでは親メダカに食べられてしまうので、順次採卵して別の容器に移していくのですが・・・

この容器がひとつだけだと当然ながら、稚魚のなかでも大きさに差が発生してきます

生れたての針子と生後2~3週間を経た稚魚では体格が全然違うことに加え、同じ日に生まれた稚魚同士でも、何故だか体格差が生じるからです。

より強い個体の生存率を上げるための自然の摂理でしょうか。
大きな子は餌により多くありつけ、さらに大きくなる。
小さな子は、なかなか大きくなれない

自然界はそれで良いとして、飼育下でより多くの稚魚を成魚に育てたい場合は、小さい子たちへの気配りが求められます。

大小様々な稚魚が混泳

大きさで分ける

1cm以上に成長した稚魚は、針子にとって脅威となります。
餌の時に顕著なのですが、大きな個体は小さな個体を追いかけてよそにやろうとする。食べられるほど体格差がなくても、追いかけられた針子はストレスを受けて弱ってしまうんですよね。

なので容量が小さな容器では特に、育った稚魚と生まれてすぐの針子が、同じ容器に入らないようにするのが重要です。
稚魚用の容器は複数準備しましょう(どんどん増えていくのが悩ましい)。

僕の場合は、生存率を100%に近づけたいわけではない(増えすぎても困る)のと、元々過密にしていないとの理由から、目に見えて大きくなった稚魚を移す程度です。

また、体格別に分けていくと稚魚の発育は早くなります

メイン容器を2~3個、中間用を1つ

とにかく稚魚の生存率は100%を目指していく、という場合はもっと必要になると思うのですが、それなりでいいならば、20リットル程の容器が2つ3つと、少し育った稚魚用の容器(バケツとか)がいくつかあれば良いです。

20リットルほどの容量があれば、1cmに満たない稚魚は80匹くらい暮らせます(ただし飼育密度は低い方が早く大きくなる)。
まず片方に採った卵を入れていき、それを2週間ほど続けたら、次はもう片方の容器に卵を入れていくようにする。

そして目に見えて大きくなったけれど、成魚たちに混ぜるにはまだ早い子は、別の容器へと移す。

水換え用にもう1つ2つの予備の容器があれば、尚よし。もちろん、飼育スペースに余裕があるなら、容器は多いほどに安定して増やせます。

メインは20リットル以上をおすすめします

稚魚を飼育する容器は、出来れば容量に余裕があることが望ましいです。小さな容器だと、水質悪化が起こりやすいからです。

実は繁殖に挑戦して最初の2年ほどは、多くの赤ちゃんメダカを死なせてしまいました。
原因は水質の悪化。
スーパーでもらってきた発泡スチロールを使っていたのですが、幅はあるんだけれども深さがなかった。つまり容量が小さかった。なのに沈殿しているゴミの掃除がおざなりで、水を汚すまで放置してしまったのです。
そして一気に、大量死する環境になってしまいました

そういった反省をふまえ、20リットル程の容器を用いるようにした。それで状況は改善しました。

蓋付き

ダイソーで見つけた収納ケース(39cm×27cm×20cm)。約21リットル。正味の水量は18リットルくらいでしょうか。
育てるのは20~30匹ほどにします。

50~60リットルほどの角タライやトロ舟を使えば、もっと増やせるでしょう。

逆に15cmほどの透明プラケースで育てるなら、ほんの数匹で。

育った稚魚用の容器

少し大きくなった稚魚が暮らす容器は、もっと大きくなるまでの仮の住まいなので、適当なもので良いと思います。
手頃なのは100均のバケツですかね。
飼育密度は少なくして、早く大きくして次に移す、そんなイメージです。

小型の発泡スチロール
バケツ

写真のように、サイズだけ小さくて体型は大人と同じように育ったメダカであれば、大人たちと混ぜても大丈夫です。

そして幼魚サイズになれば、グリーンウォーターよりも透明な水にして人工飼料を与えることで成長が早くなります。

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